鬼守の巫女

「刀……どこにいったの?」

私のその問いかけに、二人は一瞬顔を合わせると、眞水……さんが小さく頷いて見せた。

「あの武器は出し入れ自由なんだよ。俺が念じれば姿を現し、そして消える」

「……意味分かんない」

そう小さく呟いて頭を抱えて見せると、火伏さんはまた困った様に笑った。

……今、一体何が起こっているのだろうか。

必死に状況を理解しようと努力するが、考えが一向に纏まらない。

あの妖しい変態男に、おかしな化け物。

武器を出したり消したりする高校生×2。

……いつから私はファンタジーの世界に迷い込んでしまったのだろうか。
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