鬼守の巫女
「……どうしたらいいのかな」
小さく呟くが、もちろんそれに答えてくれる人は誰も居ない。
ベッドの上でスヤスヤと眠っている猫を見つめたまま、小さな溜息を吐く。
壁に掛けられている時計を見ると、すでに深夜二時を回っていた。
……全然眠れない。
さっきから寝ようと努力はしているが、目を閉じると様々な思考が頭の中を飛び交い、ちっとも眠れなかった。
「あ~もう!」
少し苛立ったように声を上げ、ベッドから勢いよく起き上ると、そのまま部屋の扉に向かう。
すると目を覚ました猫は慌てて私に駆け寄り、私の肩に飛び乗った。