鬼守の巫女

「それで……返事は?」

男はそう言うと、床に立っていた猫をそっと拾い上げた。

「ま、まだ決めてない。今は……眠れなくて」

少し緊張したままそう答えると、男は小さく溜息を吐いて頷いた。

「よく考えるといい。お前の決断が全ての流れを変える」

男はそう言って笑うと、ベッドの上をポンポンと叩いた。
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