鬼守の巫女
第二十一章 鬼の寝顔

そっと目を開くと、そこには真っ白なシーツが見えた。

それと……黄色い不思議な猫。

猫は仰向けのまま、スゥスゥと静かに眠っている。

……私……寝てたんだ。

覚束ない視界の中、そっと体を起こすと、ギシッとベッドのスプリングの軋む音が聞こえる。

……何か……夢を見ていた気がするけど……

頭を押さえたままそんな事を考えていた時だった。
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