鬼守の巫女
「さて、これからの事についてだが……」
男が話し始めると、私の肩に乗っていた猫がピョンとテーブルに飛び降りた。
猫はすかさずサラダに入っていたプチトマトを手にすると、それをパクリと呑みこんだ。
「プチトマト早く食べないと全部食べられちゃうよ。大好物だから」
少年は無表情のままそう言うと、「いただきます」と小さく呟きフォークを手にする。
そして少年がパクパクとプチトマトだけを食べてしまうと、それを見ていた猫は少し残念そうに肩を落とした。