鬼守の巫女

「お父さん!!」

父に走り寄ろうと暴れるが、火伏さんは決して手を放さない。

「放してよ!!放して!!お父さん!!」

必死にそう叫び暴れるが、その場から動く事は出来なかった。

「彼等を信用してはいけない!!彼等はお前を……がぁっ!!」

叫んでいた父が大きな呻きを上げ、ビクビクと体を震わせる。

スタンガンのバチバチと言う不快な音が辺りに響き、それに反応するように父の体が揺れた。
< 29 / 912 >

この作品をシェア

pagetop