鬼守の巫女
第二十四章 闘争逃走
「見~つけた」
その声の方へ振り向くと、そこには金髪の少年が立っていた。
夕日で赤く染まったその髪を微かに吹く風に靡かせ、ニヤリと笑みを浮かべる少年。
「小金井……さん」
小さく彼の名を呼ぶと、彼は笑みを崩さないまま魏戎を見つめる。
「巫女は返してもらう」
そう言って彼が手を高く掲げると、彼の手に二本の剣が姿を現した。