鬼守の巫女

「ご無事でよかったですね……巫女サマ。アンタが鬼に食べられちゃったら、俺も死んじゃうんで、昨日から気が気じゃなかったですよ」

「ご、ご心配お掛けして……すみません」

ペコリと頭を下げると、小金井さんは小さく首を傾げた。

「それにしても……どうして鬼はアンタを食べなかったんでしょうねぇ?」

そう言って彼は窺う様に、鋭い視線で私を見る。
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