鬼守の巫女

「何か御用ですか?朧源様」

その問いに男は答えないまま、走り去る少年の後ろ姿を見つめている。

「あの子を見て何も思いませんか?」

その問いにも男は答えないまま私を見つめた。

真っ直ぐに私を見つめる男の表情からは……何も読み取れない。
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