鬼守の巫女

「にゃ」

それを見て猫は満足そうに頷くと、次の瞬間、元のバッジの姿に戻ってしまった。

「これで……おしまい?」

バッジに向かってそう問い掛けると、「にゃ」と小さく返事が返って来る。

……なんかよく分からないけど……いっか。

猫の答えに納得し静かに頷くと、キシっと言う微かな音が聞こえた。

その音にビクリと身を竦め勢いよく振り向くと、そこには……彩乃さんが立っていた。
< 372 / 912 >

この作品をシェア

pagetop