鬼守の巫女
「口の利き方に気を付けろ!!彼女は巫女様だぞ!!」
土室さんがそう言って不機嫌そうに眉を吊り上げると、小金井さんがヤレヤレと呆れた様に首を横に振った。
その様子を木住野さんが静かに見つめている。
「お父さんはどこに行ったの?ここはどこなの!?説明してよ!!」
その私の叫ぶ様な問いに、土室さんは悲しそうに瞳を揺らした。
「それはこれからご説明しましょう。……ついてきて下さい」
そう言って土室さんはクルっと背を向けるとビルの中へと入って行く。
その後を小金井さんと木住野さんが追うと、それにつられる様にビルへと足を踏み入れた。