鬼守の巫女

「どうしてこんなに練習ばっかりしなくちゃいけないのさ!?俺だって皆と遊びに行きたい!!」

少年はそう叫び竹刀を床に投げ捨てた。

投げ出された竹刀は床を悲しく転がり、そして辺りが静寂に包まれる。

「……大地様。分かって下さい。貴方は土室家当主として生まれた。当主は結界を……そして巫女を守らなくてはなりません。貴方はその為に生まれた」

そう言って男は諭す様に少年の肩に手を触れる。
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