鬼守の巫女

「凪様は……どうしたいのですか?」

隣に座る木住野さんは、そう言って私を見つめた。

「私は……」

「今日、皇楼で二つの議題が上がります。一つは捺さんの処分について。もう一つは……」

彼はそこまで言って言葉を詰まらせる。

「もう一つ……は?」

私のその問いに、彼は微かに息を吐いて小さく口を開いた。
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