鬼守の巫女
「す、すみません。ちょっと言い争いになっただけで……喧嘩しようとしていた訳では……」
黄色クラスの生徒は声を震わせながらそう答えると、困惑した瞳で土室さんを見つめた。
「皇学園校則第九条」
土室さんはそれだけ言うと、冷たく鋭い瞳で生徒を見つめる。
「……せ、生徒は……私情を挟んだ……校内での戦闘を……禁止する」
生徒は声を震わせてそれだけ答えると、土室さんに怯える様にフラフラと後ずさり、廊下の壁にトンと背中を付いた。