鬼守の巫女

「あの人達が……権力者なの?」

「はい。約四十名が今日の審議に出席する予定だと聞いています。その四十名と樫月、日向、眞水、土室、小金井、木住野の当主……それから朧源様と巫女様の票で結果が決まります」

「……皆は死罪に票を入れるつもりなんでしょ?」

その私の問いに木住野さんは小さく頷く。

「すでに結果は決まっている様なモノですから」

「じゃあ……勝ち目なんてないんじゃ……」

「勝ち目はありませんが、捺さんと七宮さんを助けられる可能性があります」

「助けられる……可能性?」

窺う様に彼を見つめると、彼は少し真剣な顔をして私を見つめた。
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