鬼守の巫女
「凪様には覚悟が御有りですか?」
「……覚悟?」
「全てを……命を掛けて二人を救う覚悟が御有りですか?二人を救えば……貴女の立場は危うくなるかもしれない。それでも……本当に二人を救う覚悟がありますか?」
彼のその言葉に、グッと息を呑んだ。
……覚悟。
その言葉を反芻しながら、強く拳を握り締めた。
……そんなモノがあるのか私には分からない。
でもこのまま黙って見ている事なんて出来ない。
……私は二人を……救いたい。