鬼守の巫女
私が部屋に入ると同時にバタンと扉が音を立てて閉められる。
隔絶された部屋を見回すと、表情を強張らせた沢山の人達の刺す様な視線が私に突き刺さった。
年齢はバラバラでヨボヨボのおじいさんも居れば、まだ十歳くらいの少女の姿も見える。
……彼等がこの一族の権力者と呼ばれる人達。
彼等の視線とこれから始まる残酷な結末に、心臓がドクドクと鼓動を速めて行く。
部屋は大きな体育館の様に広く、そこに左右二列に長い机が置かれている。
そして部屋の一番奥には少し鋭い瞳をした朧源が座っていて、その左右に馨さんと彩乃さんが座っているのが見えた。