鬼守の巫女
「一枚目……丸」
男の声がその残酷な裁きを伝える。
「二枚目……丸。三枚目……丸」
男は休むことなく次々に結果を読み上げて行く。
「八枚目……丸。九枚目……丸」
……今の今まで一枚たりとも《バツ》は読み上げられない。
グッと拳を握り締めたまま、男の読み上げる結果を聞き続けた。
「十七枚目……丸。十八枚目……丸。十九枚目……」
男はそこまで言って、声を詰まらせた。
その瞬間、只でさえ緊迫している空気が、更に重くなる。