鬼守の巫女
「二十枚目……丸。二十一枚目……バツ」
男はまた淡々と結果を読み上げ続ける。
「二十五枚目……バツ。二十六枚目……丸。二十七枚目……バツ。二十八枚目……バツ」
《バツ》と男が読み上げる度に、辺りから嘲笑う様な声が聞こえる。
……これで五票。
私と木住野さんの分を足しても全然足りない。
「三十四枚目……丸。三十五枚目……バツ。三十六枚目……丸」
これでバツが六票、丸が三十票。
……すでに結果は分かり切っている。