鬼守の巫女
「さぁ、選べ。このまま生きて結界の巫女となるのか……それとも己の自由を貫きここで死ぬのか。お前に選ばせてやろう」
「そんな選択肢は選ばない!!」
「本当に甘いな。どうやら私はお前を甘やかし過ぎた様だ」
朧源は呆れたように笑ってそれだけ言うと、近くの黒服の男に目配せをする。
「連れて行け。少しお仕置きが必要の様だ」
朧源のその言葉と共に、男が私に向かって近寄って来た。
「……な、何すんのよ!!」
男は私の腕を掴むと、そのまま私を抱え部屋から出て行こうとする。