鬼守の巫女
一つボタンが外れる度に、私の心臓が更に鼓動を速め、息が苦しくなる。
彼から顔を背け強く瞳を閉じたまま、血が滲むほど唇を噛み締めた。
……すぐに終わる。
……私が我慢すれば二人を助けられる。
その言葉だけを心の中で繰り返し、彼の温もりや静かに私の肌を伝う指の感触には気付かない振りをした。
私のきつく閉じられた瞳からはボロボロと涙が零れ落ち、真っ白いシーツに灰色のシミを作っていく。
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