鬼守の巫女
第四章 運命の男
大きな玄関の様な場所で靴を脱ぐと、そのまま建物の長い廊下を歩く。
するとその突き当りに、綺麗に彩られた美しい襖が見える。
「失礼します。朧源様……巫女を連れてまいりました」
そう言って土室さんが襖を開くと、そこに一人の男が立っていた。
白く透ける様な肌に、漆黒の髪と瞳。
その鋭く、まるで全てを見透かす様な瞳が私を見つめている。