鬼守の巫女

「どうしてここに!?」

彼から振り落とされない様にしがみついたまま、何とか声を振り絞りそう問い掛けると、魏戎が深い溜息を吐く。

「お前が呼んだから出て来たまでだ。そのせいで計画は立て直しだがな」

魏戎が呆れた様に笑ってそう答えたその時、廊下が二手に割れた。

「牢屋はどこにある?」

「……え?」

「お前の父親を助けるんだろう?」

その魏戎の言葉に大きく目を見開く。

「わ、分かんない!!」

魏戎の問いに首を横に振って答えると、魏戎は眉を顰めて困った様に首を傾げた。
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