鬼守の巫女

「牢屋はこの先よ!アンタ達はとっととその父親とやらを連れて来なさい!!」

その魅麗の言葉に魏戎はニヤリと笑って答えると、そのまま勢いよく走り出す。

するとその先に一際厳重に守られている大きな扉が見えた。

扉の前には険しい顔をした男が数人立っていて、それぞれ禍々しい武器を手にしている。

「やれやれ、面倒だな」

そう言って魏戎は私をそっと地面に下ろすと、フゥと小さく溜息を吐いた。

「お前はここで大人しくしていろ。……すぐに終わる」

魏戎はそう言ってニヤリと笑うと、男達へと向かって走って行った。
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