鬼守の巫女

「そんな顔をしないで下さい。……私は待つ事にしましょう。いずれ貴女がこの一族の呪縛を解き放つ……その時を」

彩乃のさんはそれだけ言うと、そのまま暗い闇の中へと消えて行った。

「行くぞ。今は悩んでいる時間が無い」

魏戎のその言葉にコクリと頷いて返すと、二つの石を強く握り締め……二人の元へと向かって行った。
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