鬼守の巫女
第三十八章 絶体絶命
「お父さん!!火伏さん!!」
格子の中の二人の姿を見つけ呼び掛けると、二人は驚いた顔して私を見つめた。
「お、お前何でここに!?それにそいつ!!」
火伏さんは大きく目を見開いて、魏戎に向かって指を差す。
「説明は後!!とりあえず逃げよう!!」
そう言って二人の牢の鍵を開けると、お父さんと火伏さんは状況が理解出来ない様で、二人で顔を見合わせて首を傾げた。