鬼守の巫女

階段を駆け上がり扉の前まで来たその時、勢いよく扉が開き、誰かがこちらに向かって跳び込んで来た。

そのすぐ後にバタンと大きな音を立てて扉が閉められ、誰かの荒い呼吸音が聞こえる。

音の主へと視線を移すと、ゼイゼイと息を荒げる魅麗の姿が目に入った。

その隣では瑠愧が無表情を崩さないものの、少し額に汗を掻いて微かに呼吸を荒げている。
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