鬼守の巫女

「やれ。巫女とあの鬼以外……殺して構わん」

その朧源の言葉と共に、小金井さん、土室さん、眞水さんの三人が武器を構える。

そして馨さんが小さく何かを唱えると、二匹の犬の体がメキメキと音を立てて大きくなった。

「鬼の式か。……厄介だな」

「鬼の式?」

魏戎の呟きにそのまま言葉を繰り返して問い掛けるが、魏戎は何も答えてくれない。
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