鬼守の巫女

「凪、あの石を」

「……は、はい!」

魏戎のその言葉に大きな返事を返すと、手にしたままの二つの石をテーブルの真ん中に置いた。

オレンジ色と透明な二つの石は、窓から差し込む月明かりを反射させ、キラキラと光っている。

「俺達鬼の目的は結界を壊す事だ。その為には結界の封印を解かなくてはならない」

「……封印?」

魏戎の説明に火伏さんはまた首を傾げて見せる。
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