鬼守の巫女
「正確には鬼の使役していた式神の力だ。鬼の使役していた七体の式神は、火伏、眞水、小金井、木住野、土室、日向、樫月……その七つの家にその身を捧げ、一族に特別な力を与えた。日向、樫月は銀色の狼の姿をした二匹の式神に守られ、残りの五体はその身を一族の血に同化させ、混じり合う事でその血族の者に力を与えている」
「僕等の血の中に、鬼の力が混じっている……そう言う意味ですか?」
魏戎の説明に木住野さんが真剣な顔をしてそう問い掛けると、魏戎はそれに深く頷いて答えた。