鬼守の巫女
第四十一章 父の想い
あれから暫く適当な話をして、魅麗の用意した夕食を食べた後、それぞれに割り振られた部屋へと散って行った。
私も父と一緒にそれぞれの部屋へと向かおうとしたその時、後ろから誰かに呼び止められた。
「七宮さん……少しお時間を頂いてもいいですか」
部屋へと向かおうとする父を、そう言って火伏さんが呼び止める。
「烈様の事だね……いいだろう。私の知っている事は全て話そう」
父はとても真剣な顔をして拳を握り締めている火伏さんに、そう言って優しい笑みを向けた。
それから三人で父の部屋に行くと、そこにあったソファーに腰を下ろした。