鬼守の巫女
中学三年の時、今までで一番長く同じ学校に留まる事が出来た。
仲のいい友達も出来て、それが私には今までで一番楽しい時期だった。
しかしある日父が引っ越すと言い出し、大喧嘩に発展してしまった。
私は泣き喚きながら父を責め立て、いかに自分が苦しんで来たかを必死に訴えた。
すると父は悲しそうに俯き、何かを覚悟した様に頷くと「わかった」と一言だけ呟き、それから引越しの話はしなくなった。
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