鬼守の巫女

涙を流したままそっと顔を上げると……そこには一人の少年が立っていた。

赤と黒のキャップを目深に被った少年の顔は、霧に覆われて見えない。

次の瞬間、少年は私に向かって手を差し出す。

差し出された少年の手に平には銀色に光るバッジが乗っている。
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