鬼守の巫女
……実に気まずい。
しかしそんな気まずさに目を合わせられない私とは対照的に、魏戎は全く持って平常を保っている。
妙に魏戎を意識してしまうが、当の本人は実に普段通りだった。
……昨日のは……もしかして夢だったのかも。
「どうした?」
窺う様に魏戎を見つめる私を見て、魏戎は不思議そうに首を傾げる。
「……べ、別に」
フイッと顔を逸らしそう答えると、置かれていたフォークを手にする。
「いただきます」
そう言って食事を始めると、皆も同じ様に食事を始めた。