鬼守の巫女

「やはり火伏の本堂は、火伏総家で守っているみたいですね」

木住野さんのその言葉にジッと制服姿の学生を見つめると、制服に赤いラインが入っている事に気が付いた。

「どうするの?アンタの仲間なんでしょ?……戦えるの?」

魅麗のその問い掛けに、火伏さんは少し考える様に俯くと、それから静かに頷いて答える。

「戦うよ。……でも、出来るだけ殺さないで欲しいって言ったら……怒る?」

そう言って火伏さんは困った様に笑って、私達を振り返る。
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