鬼守の巫女

「……ど、どうするの?」

そう言って窺う様に魏戎を見つめる。

「さぁ……どうするんだ?」

そう言って魏戎は火伏さんを見つめた。

「さて……どうしたもんかな」

火伏さんはそう言って頭を掻くと、困った様に笑った。

目の前には……赤いラインの入った制服が溢れていた。

生徒達は皆、その手に武器を持ち、鋭い視線でこちらを見つめている。

そっと後ろを振り返ると、そこには後を追ってきた生徒達が道を塞いでいた。

……囲まれた。

その事実に、瞬く間に不快な冷や汗が服を湿らせていく。
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