鬼守の巫女

「俺は結界を壊す。そしてあの忌々しい呪縛から……この一族を解放したい」

火伏さんはそう言い放つと、周りの皆を見回した。

その彼の言葉に、辺りがザワザワとざわめき立つ。

「そんな事をすれば鬼が暴れ出してしまう。それは貴方も分かっているはずでしょう?」

「……鬼は暴れさせない。巫女と鬼が……そう約束した」

火伏さんの答えに辺りが更に騒がしくなる。
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