鬼守の巫女

「これをお持ち下さい」

そう言って少年の差し出した手を見て、ゴクリと息を呑んだ。

「お前……コレ!?」

火伏さんは驚いた様に声を上げ、困惑したまま少年の手の平を見つめている。

少年の真っ直ぐに差し出された手には……小さな石が乗っていた。

灰色の何て事の無い普通の石。
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