鬼守の巫女
「眞水家の石は小金井家の者が持って行った。俺はお前の為に一族を裏切るかもしれないと疑われていてな。……まあ、石の在り処を教えた今となっては、同じ様なモノか」
眞水さんはそう言ってクスリと笑うと、それから急に真剣な顔に戻る。
「俺にも守らなければならないモノがある。これ以上は手を貸せない。しかし一つだけ……お前達に言うべき事がある」
「……何だ?」
真剣な顔をした眞水さんを、火伏さんがゴクリと息を呑んで見つめる。