鬼守の巫女

「……そう言う事か」

魏戎のその呟きに、皆の視線が魏戎に向けられた。

「そう言う事って……」

その私の問いに魏戎は答えないまま、何故か思い詰めた様な顔をして俯いてしまう。

その彼の様子を見て、魅麗の表情が一気に曇る。

「それだけは赦さないわよ……魏戎」

魅麗はとても真剣な顔をして魏戎を見つめたまま小さく呟く。

その横で瑠愧は無表情を崩さないものの、二人を窺う様に見つめている。
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