鬼守の巫女

「ここでは何が起こるか分かりませんからね。凪様は琥珀を傍に置いて下さい。少しは役に立つと思いますよ」

木住野さんの言葉に猫はコクコクと大きく頷くと、私の手にそっと体をすり寄せる。

「……よろしくね。琥珀」

そっと猫の名を呼びその体を撫でると、琥珀は嬉しそうに喉を鳴らした。
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