鬼守の巫女

「貴女は優しいのね。私達の様な存在すらも受け入れ、信じようとする。それはとても真っ直ぐで……穢れの無い心」

「……そ、そんな事無いよ」

魅麗の口から洩れる言葉にブンブンと首を横に振って答える。

「だから私は……貴女が嫌いよ」

魅麗のその言葉に、思わずポカンと口を開けた。

《嫌い》という思い掛けない単語が私の胸を貫き、鈍い痛みを放つ。

何も答えを返せないまま茫然とする私を見て、魅麗は困った様に笑う。
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