鬼守の巫女

《……だめ……その……を……信じては……だめ》

急に聞こえた声に辺りをキョロキョロと見回すが、そこには何も変わった所は見当たらない。

……気のせいじゃない。

この女の人の声……前にも聞こえた。

確かに聞こえた女の人の声に、胸がザワザワとざわめく。

……誰?

……この声は誰なの?

茫然と石を見つめたまま立ち尽くす。
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