鬼守の巫女

銀色の狼、赤い炎の様な翼の鷹……他にも何処か切ない瞳をした獣達。

それから……大きな体を地に伏せ、九本の尾をユラユラと揺らしながら、悲しそうに喉を鳴らす虎の様な獣。

……琥珀。

心の中で小さく獣の名を呼んだその瞬間、誰かの気配を感じた。

そっと後ろを振り返るとそこには……一人の男が立っていた。

銀色の髪に赤い瞳。

まるで人形の様に整った顔に、白く透き通る様な肌。
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