鬼守の巫女

「でもお前はその鬼共を選んだじゃないか!!一族を……この俺を裏切って、お前は自ら望んで俺の敵になった!!」

小金井さんはそう声を荒げると、それから額に手の平を当て、クスクスと笑い出した。

「一族の掟は俺にとって絶対的なモノだ。裏切り者は赦してはならない。その掟がある限り……俺はお前を赦す訳にはいかない。……たとえこの手でお前を殺す事になってもな!!」

その彼の叫びと共に、辺りに夥しい足音が響いた。
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