鬼守の巫女

「お前には分からないさ。奪われ続けて来た俺達の想いなど。この世の何処にも俺達の居場所など無い。穏やかに生きたいと身を隠してもそれすらも人間が……お前達が壊しに来る」

そう言って魏戎は憎悪の籠った瞳で私を見つめた。

……知らない。

こんな眼で私を見つめる彼を……私は知らない。
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