鬼守の巫女
「嘘吐き!!」
その私の叫に……魏戎の手が止まる。
「魏戎が言ってくれたのに。……人間と鬼は分かり合えるって……一緒に生きていく事が出来るって!!」
「……凪」
叫ぶ様な私の言葉に、魏戎は小さく私の名を呼んでそっと手を下ろす。
「貴方が言った!!《俺を信じろ》って!!私は言った!!《私を信じて》って!!その誓いも……想いも……全部、全部嘘だったの!?」
「……違う……俺は……」
涙を流しながら声を振り絞る私を見て、魏戎は困惑した様に頭を押さえたまま赤い瞳を揺らした。