鬼守の巫女

綺麗に磨かれた廊下には誰も居ない。

……どこに行けばいいのかな。

キョロキョロと辺りを見回すが、誰の気配も感じられなかった。

昨日泣いて眠ったせいで顔がパリパリする。

……顔、洗いたい。

……それにトイレも。

昨日から我慢していたので、そろそろ限界に達しようとしている。

「すみませーん」

そう声を出し呼び掛けてみるが……返事がない。

シンとした廊下を見つめ暫く考えると、そのまま廊下を進んで行った。
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