鬼守の巫女

「あの鶴は……朧源様の」

木住野さんは近付く白い鶴を見てそう呟くと、勢いよく小金井さんを振り向く。

「ほらお迎えだよ……鬼守の巫女サマ?」

地面に寝転がったまま空を仰ぐ小金井さんはそう言うと、クスクスと嘲笑を浮かべる。

「どういう意味だ……昇馬」

その木住野さんの問いに小金井さんはケラケラと壊れた様に笑った。
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