鬼守の巫女
「全てはこうなる様に仕組まれていたんだよ。全ては朧源様の思惑通りにな。お前達はただ……手の平の上で踊らせられていただけ。巫女もお前達も……それからそこの鬼共もな」
そう言って小金井さんはお腹を抱えて笑いながら、私に向けて小さく手を上げる。
「さぁ巫女サマ……夢の終わる時間だ」
小金井さんのその呟きと共に、白い鶴は私へと凄い速さで向かって来た。
「……凪!!」
異変を察知した魏戎がそう叫び、私の腕を掴むよりも早く……私の体が白い光に包まれる。
《……戻りなさい。貴女の……居るべき場所へと》
頭の中に響いたその声と共に辺りが一際眩い光に覆われ……そして何も見えなくなった。